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住友館クリエイターズボイス Vol.3 水谷 秀明(NOT FOUND)

住友館クリエイターズボイス Vol.3 水谷 秀明(NOT FOUND)

こんにちは、住友館です。
この連載「住友館クリエイターズボイス」では、展示や建築、演出に関わったクリエイティブスタッフたちの“声”を、少しずつ紹介していきます。

万博やパビリオンにかける想い、乗り越えた苦難、ゆずれないこだわりなど、たくさんの物語が詰まっています。


今回の語り手は、住友館のコンセプトコピー「さぁ、森からはじまる未来へ」をはじめ、住友館に関わるコピーライティングを手掛けた水谷秀明さん(NOT FOUND Inc.)です。

<水谷 秀明 プロフィール>
株式会社NOT FOUNDと株式会社シーダッシュの代表。コピーライター&クリエイティブディレクターとして、コピーを軸に、企業ブランディング、キャンペーン立案、ブランド映像、TVCM、デジタルプロモーション、イベント企画などを横断的に行う。ドバイ万博日本館にクリエイティブチームのコピーライターとして参加。グッドデザイン賞、ニューヨークADC賞、読売広告大賞グランプリ、広告電通賞 銀賞、JAA消費者のためになった広告コンクールメダリスト、日経広告賞 環境大臣賞、新聞広告賞、朝日広告賞、ACC賞、ロンドン国際広告祭など
https://404inc.jp/

住友館に関わることになったキッカケは?

2021年ドバイ万博の日本館にコピーライターとして参加。
そのご縁で、ふたたび総合プロデューサーの内藤さん・コミュニケーションプロデューサーの渡邊くんからお声がけいただき、住友館の総合コンセプトコピー「さぁ、森からはじまる未来へ」やステートメントをつくりました。

住友グループは、400年以上の歴史を持つ企業グループ。そんな、日本を代表するグループのパビリオンに参加できることがとても光栄で、良い緊張感もありました。また、これはたまたまですが、お声がけいただいた当時、住友グループの企業で自宅を建設中だったこともあり、とても強いご縁を感じました。

自らに課した「13文字の勝負」。

住友館のコンセプトコピーをつくるにあたり、まず「13文字以内」というルールを自分に課しました。それは、人が一瞬で意味をつかめる文字数が、約10〜15文字だからです。たとえばWEBニュースの見出しも13文字以内で厳格にルール化されています。住友館に関わるすべての人、来場者、スタッフ、関係者がこのコピーを目にしたときに、住友館の世界観や未来へのメッセージを、直感的に感じとってもらいたい。だからこそ、感覚に届く、シンプルで力のある言葉を探し求めました。

300案を超えるコピーを考え、「さぁ、森からはじまる未来へ」にたどり着きました。住友館の想いと希望のすべてを13文字に込めています。

言葉の探求。まだ見ぬ未来への影響。

住友館の人気が非常に高く、連日大盛況でうれしく誇りに思っています。ニュースやSNSトレンドに上がる姿を見て、「本当に責任ある仕事に参加させてもらったんだな」と日々感激しています。日本の歴史のひとつである万博という舞台に参加できたことは、今後の自分の人生観・仕事観に影響する、大きなターニングポイントになりました。

また、ミクロとマクロの視点を行き交いながら言葉のアイデアを紡いでいく面白さ、重要さを学びました。住友グループの想い。つくり手や技術者の想い。お客様に心とカラダで感じてもらいたい体験。それらをつなぐ言葉の探究は、自分にとってまだ見ぬ未来の仕事や生き方に非常に良い影響となり、今後の仕事に新しい価値観を与えていただきました。

ここを読んでいるみなさんに、ひとこと。

ランタンを片手に森をめぐる「UNKNOWN FOREST」は、誰もが潜在的に心の中に持つ、子供の頃の原風景に触れる体験でもあります。新しいのに懐かしい、人間の知恵とテクノロジーが織りなす体験展示の数々は、人間も地球や自然の一部である、という本質に向き合うひとときかもしれません。ぜひ、新しい発見を楽しんでみてください。